熱海温泉探訪記 (9) 熱海の風俗街・渚町<後編>

熱海市渚町の糸川と初川を中心としたエリアに、いかがわしい風俗店が乱立しまくっている光景を今でも見る事ができる。会社の慰安旅行などによる団体観光客が激減し、バタバタとホテルが倒産に追い込まれる時代の変化の中でも、まだいくつかの店舗が現役でふんばっている。

熱海市街中心部を流れる糸川と初川の二つの川のうち、初川の方が若干幅が広く開放感がある。季節柄、早咲きの熱海桜のつぼみが開いてピンク色の花びらを少しだけ見せているのだが、夜はこの川の両岸に欲望の花びらが開くのだ。

初川沿いにはソープランドもある。その名もヤングレディー。
このネーミングセンスが昭和らしさ全開で熱海らしくていいよね(笑)

本当にヤングなのかどうかは店に入ってないのでわからんが、女の子が気に入らなかったらチェンジもできるらしいぞ。

夜の街「渚町」に帳が降りると、街の中心を走る商店街「なぎさ中通り」には今宵夜遊びに更けるエロオヤジの集団が...どこにもいない。

ただ街灯だけが眩しく商店街を照らしている。

それにしてもこの街灯の太陽さんを目にして、軽いデジャヴに見舞われた。

どっかで見た事ないかと思ったら、三重県の渡鹿野島の入口に居た奴に似てるような気がしなくもない。こういう細かい事もどこか裏で繋がってるよな。

渡鹿野島も廃墟の島だったが、熱海もどうやら似たような道を辿っている気がしてならない。

この一帯の商店街は「中央渚発展会」というらしい。並んでいる店の名前が胡散臭い所ばっかりなのが笑える。鎌倉御殿とプレイというのは両方ソープランドだし、その下には韓国料理店。なぜか風俗街にばかり韓国系の店が多いニダ。

夜の渚町、元青線の居酒屋街。半分以上の店が閉めたままになっていた。

その一角に「つるやミーティングルーム」と看板を掲げる店がある。こんな怪しい場所にあるんだもの、どう見てもビジネス用ではない。

糸川沿い、海岸の近くにある「鎌倉御殿」の建物に掲げられた店の看板にはうっすらと「トルコ」と書かれた跡が残る。昔は「トルコ風呂」と言われていたソープランド。しかしトルコのイメージを悪くすると、在日トルコ人留学生による抗議活動があって、1984年に改称され使用禁止になった。

ちなみに本場トルコやアラブ各国にある「トルコ風呂」と言えばハンマームという公衆浴場の事をいい、性風俗とは何の関係もない。

特に「鎌倉御殿」は建物その大きさといい、熱海の風俗街では代表的な存在の店である。

4階建ての建物全部がお店になっているのだ。でかいっすね。
しかし壁一面に張り巡らされた蔦の勢いが凄まじい。
夏場になると見事な緑化壁と化すであろう。

昼間の「なぎさ中通り」。もはや商店街とは言えない寂れっぷりである。
元青線で風俗街という場所柄なのか知らんが、虫食いになった土地の多さに愕然とする。空き地は駐車場になっていたり、ほったらかしのままだったり、色々。

しかし商店街の真ん中にどでかい廃墟がドーンと残っているところに熱海の深刻さが伺える。「中央渚発展会」どころか衰退しまくりである。本当に残念。

飲食店が多数入居していたビルであろうと思われるが、2階の窓を外から眺めると店内の装飾がそのままになっているのが見える。

下から見上げると、この建物自体かなりいい加減な建てられ方をしているのが見える。勝手に建て増ししたものと思われる3階部分のでっぱり、何かの拍子に崩落してきそうで、見た目に危うい。

夜になると不気味さに拍車が掛かる。やはり熱海は廃墟だらけの街だった。

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